プライベートデット
3 分間で理解する 21年8月23日
廃棄物の発生と管理は、資源の枯渇や気候変動などの他の環境問題と密接に関連しており、急速に地球規模の課題となりました。
循環型経済のコンセプトは、廃棄物と汚染がない社会の構築、製品と材料の繰り返し使用、自然生態系の再生という原則に基づいています。循環型経済では、廃棄物から材料をリサイクルして「循環ループを完成」させ、新たな材料への依存度を減少させることが不可欠です。しかしながら、今日の社会で発生するすべての廃棄物が、リサイクルや再利用、ましてや廃棄物を発生させないことは不可能です。廃棄物のなかには、単純にリサイクルに適さないものもあれば、廃棄物に含まれる材料の性質上、リサイクル回数が限られるものや、設計上、正しくリサイクルすることが難しいものも存在します。
そのため、リサイクル不可の廃棄物は未だに欧州都市のごみ総排出量の約半分を占めており、英国に関しては、この数年間における家庭ごみのリサイクル率は約45%で横ばいに推移しています(2020年の目標である50%を下回っています) 1 。英国のリサイクル率目標は、EUと同じで2035年までに65%を達成することです2。
製品のライフサイクル中の修理と材料の再利用の割合を引き上げるために、リサイクル率向上のための経済的インセンティブを付与することを含め、必要なあらゆる対策を講じたとしても、処理しなければならないリサイクル不可の廃棄物が増加し続けることが確実視されています。世界の人口は2050年までに100億に迫ると予測されており、2050年の世界全体の廃棄物量は2016年から70%増になると予測されています3。英国における廃棄物市場では、廃棄物処理及びそのインフラへの新規投資がない場合、廃棄物処理能力のギャップが継続し、2025年には約970万トンに達すると予想されています。
ごみ処理問題が深刻化する中、この問題を解決する方法を模索する声は高まるばかりです。このような声により、廃棄物エネルギー(WtE)が持続可能な廃棄物処理のために必要不可欠となりました。
WtEプラントは、廃棄物を最大限に削減、再利用、リサイクルした後に、慎重な管理の下、残りのリサイクルできない廃棄物からエネルギーを効率的に回収するためのインフラ設備です。WtEプラントでリサイクル不可の廃棄物から回収されたエネルギーは、住宅の電力や暖房に利用されます。エネルギー効率の高い最新のWtEプラントは、廃棄物による環境への悪影響を緩和する幅広い取り組みにおいて重要な役割を果たしています。WtEプラントは、環境にとって有害な、埋め立て処分される可能性のある残留廃棄物を効果的に転用する最後の手段として検討されています。
Viridor社は、廃棄物からのエネルギー回収及び廃棄物管理において英国を代表する企業です。同社の事業は、廃棄物からエネルギーを抽出し、配電業者であるナショナルグリッド社のネットワークに供給することであり、最新のエネルギー回収施設(ERF) 11基が稼働中です。同社の施設は、廃棄物を効率的かつ効果的に削減するという英国政府の野心的な取り組みを支援しており、廃棄物の環境への影響を削減することに貢献するための不可欠な設備です。
さらに、Viridor社は2040年までに排出量をネットゼロに、そして2045年までに、廃棄物処理及びリサイクル企業として初めて排出量をネットベースでマイナスにすること4、及び英国の廃棄物業界の脱炭素化と気候変動対策のリーダーとなることにコミットしています。
この投資は、国連の持続可能な開発目標12(つくる責任・つかう責任)に沿っています8。
投資元本は変動し、投資から得られる利益は上昇することもあれば、下落することもあり、お客様の投資元本は保証されません。