2024年の投資展望

40 分間で理解する 23年12月8日

投資展望「金利のピークは見えているが、2024年は何が待ち受けているのか」をお届けします。金融市場で多くのサプライズ (ポジティブなものが多かったのですが) が続いた2023年でしたが、M&Gインベストメンツの株式、債券、マルチアセット、プライベートアセットの運用チームの専門家が、2024年の金融市場に影響を及ぼす重要なトピックやトレンドについて解説いたします。

2023年の年末、金融市場は大きな岐路を迎えました。主要先進国の中央銀行は利上げを一旦停止しましたが、次に何が起きるかの不確実性はかなり高くなっています。

この12か月間でインフレ率が大幅に低下したため、投資家の間では、利上げサイクルが終了したとの見方が強まっています。しかしながら、インフレ率は依然として各中央銀行の目標を上回っています。市場は現在、2024年に利下げが実施される可能性があると見ています。一方、政策立案者は、当面は金利を高い水準に維持する可能性があることを示唆しています。

市場の不確実性を高めている最大の要因は、投資家の期待と各中央銀行が金融引締めを続けるというコミットメントとの間に乖離が存在することです。

本稿執筆時点における市場の一般的な見方は、大規模な景気後退を引き起こすことなくインフレを収束させる、いわゆる「ソフトランディング」の実現に向かって順調に進んでいると政策立案者が見ているということであり、このことは特に米国において顕著です。この見方は、歴史上最も激しい利上げが行われたにもかかわらず、世界経済が今までよく持ちこたえてきたという事実が背景にあると考えられます。

ただ、需要が減退し、経済活動が鈍化している兆候も現れています。この状況が2024年における最大の論点になるでしょう。成長率が大幅に鈍化した場合や失業率が急速に上昇した場合でも、政策立案者は「より高く、より長く」の金利政策を維持するのでしょうか。

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