ストラクチャード・ファイナンス

ストラクチャード・ファイナンス

M&Gでは、1990年代後半より、ストラクチャード・ファイナンスをプライベート市場における独立した資産クラスとして戦略的かつ積極的に運用しており、グループ全体で約180億ユーロの資産担保証券（ABS）およびストラクチャード・ファイナンス戦略を運用しています（2024年12月31日時点）。M&Gは、欧州のストラクチャード・ファイナンス市場において、長年にわたり主要なプレーヤーとしての地位を築いており、今日では、欧州最大級のABSおよび債券投資家に数えられます。また、M&Gは数年にわたり、レンディング・プラットフォームへの投資および支援を行っており、プラットフォームの成長によるオリジネーション能力の強化をサポートしています。

M&Gのストラクチャード・ファイナンス・チームは、欧州の証券化市場およびその周辺分野全体をカバーする多様なストラクチャード・ファイナンス特化型の運用戦略を通じて、97億ユーロ超*の資産を運用しており、以下の主要な市場分野を中心にソーシングおよびオリジネーションを行っています。

資産担保証券（ABS）
ローン担保証券（CLO)
信用リスク移転（SRT）取引
スペシャルティ・ファイナンス／プライベート・アセットバック・ファイナンス（ABF）
プラットフォーム戦略

M&Gの幅広いストラクチャード・ファイナンス特化型戦略のラインナップは、リスクやリターンまた流動性において、様々な投資家のニーズに対応しています。例えば、日次で設定解約可能なシニアAAA格ABSや投資適格ABS、住宅ローン（ホールローン）、さらにはアクセスが難しいSRT取引や消費者向けスペシャルティ・ファイナンス取引などを主体とするハイイールド型の戦略などが挙げられます。通常これらの資産は、主に実体経済に根ざした個人・法人向け融資やクレジット資産によって裏付けられているため、伝統的な資産クラスに対して分散効果が高く、また複雑性プレミアムを享受できる特徴も備えています。

M&Gの強みは、豊富な経験、充実したリソース、そして独自の投資プロセスに根ざしています。30年以上にわたる投資によって培われた、欧州ストラクチャード・ファイナンスにおける専門性と独自のシステムは、他に類を見ないものであると自負しています。

*ストラクチャード・ファイナンス特化型ファンドおよび個別口座の残高（キャピタルコール前のコミットメント額およびエクイティ部分を除く）、2024年12月31日現在。すべての商品・戦略がすべての国・地域で投資可能または登録済みとは限りません。

投資適格ストラクチャード・クレジット

シニアABS

主にAAA格のABSシニア・トランシェおよびCLOへ投資し、短期の安定的かつ確実性の高いキャッシュフロー創出を目指します。同格付けの伝統的な社債と比較してリスク・リターンの面で魅力度が高く、かつ日次流動性を備えています。

投資適格ABS

欧州のストラクチャード・クレジットを中心に、質の高い消費者向けローン担保証券（住宅ローン担保証券、消費者ローンABS）やCLOなど、幅広い投資適格ABSへ投資します。魅力的なリスク調整後リターンおよび優れた分散効果が期待できます。オープンエンド型で、日次または月次の設定解約が可能のため、様々な流動性ニーズに対応しています。

投資適格メザニン（BBB格）ABS

欧州のストラクチャード・クレジットを中心に、幅広いBBB格ABSのメザニン・トランシェへ分散投資し、構造上の条件やリスク調整後リターンの面で投資妙味が高いと判断される銘柄を選定します。オープンエンド型で、月次設定解約可能です。

モーゲージ・インカムおよび消費者インカム（ホールローン）

住宅ローン債権や消費者ローン債権へ投資し、安定的なインカム獲得と元本保全を目指します。ローンのオリジネーターなどとの独自のパートナーシップを活用し、フォワードフロー（将来発生するローンなどの買取契約）を通じて新規ローンの組成に資金提供したり、既存のローンプールを丸ごと（ホールローンの形で）取得する場合もあります。「エバーグリーン型」のため、流動性に制限はありますが、半年ごとに収益分配が行われます。英国および汎欧州特化型の戦略もご提供しています。

投資適格CLO

欧州中心の投資適格CLO（主にAAA格トランシェ）に特化した戦略を、個別口座の形でご提供しています。

ハイイールド・ストラクチャード・クレジット

ハイイールド（「ベスト・オポチュニティーズ」）

「ベスト・オポチュニティーズ」は、2008年5月に運用が開始されたM&Gのハイイールド・ストラクチャード・クレジット戦略で、パブリックおよびプライベート市場のストラクチャード・クレジット資産全体に投資します。ポートフォリオのアロケーションは、バリュエーションとボトムアップのファンダメンタルズ分析に基づくマルチアセット・アプローチを採ります。主な投資対象は、CLO（デット、エクイティ、ウェアハウス）、消費者向けABS、SRT、消費者向けおよび企業向けスペシャルティ・ファイナンスのメザニンおよびジュニア・トランシェです。

当戦略はエバーグリーン型で、月次で設定解約可能ですが、解約には一定の制限があります。また、個々のニーズに対応し、「ベスト・オポチュニティーズ」戦略の下で、資産配分や設定解約条件をカスタマイズした戦略も個別口座の形でご提供しています。

信用リスク移転（SRT）

M&Gは、2008年の欧州におけるSRT市場創設当初から、一貫して同市場への投資を行ってきました。シンセティックSRT取引のファーストおよびセカンドロス・トランシェに特化した、魅力的なリスク調整後IRRおよびキャッシュ・マルチプル（投資元本に対する合計回収額の倍率）を目指す戦略を運用しています。グローバルな投資機会から組入れ対象を選定しますが、私たちは主要国の主力銀行による中核的なローン債権に対するエクスポージャーが得られるSRT取引を選好するため、欧州への配分が多くなっています。こうした取引は、M&Gが専門知識を有する資産種別の中でも、とりわけ強固な債権者保護を備えています。

スペシャルティ・ファイナンス

主に消費者向けローン債権（住宅ローンや消費者ローン）の中でも細分化されたローンプールを裏付け資産とする残余トランシェやメザニン・トランシェを投資対象とします。欧州への配分が多くなっているのは、参入障壁の高さや欧州における同資産クラスの成長余地の大きさを反映したものです。投資対象となるローン債権のソーシングは、銀行およびノンバンクのスペシャルティ・レンダーから行い、新規ローンを直接取得する場合に加え、証券化商品の発行市場や流通市場で投資を行う場合もあります。これらの戦略は、通常クローズドエンド型で、10％台前半～半ばのネットIRRや魅力的なキャッシュ・マルチプルを目指します。

プラットフォーム戦略

2018年に運用を開始し、M&Gのグループ保険会社の資金を用いて、複数の異なる戦略や地域にまたがるレンディング・プラットフォームへ投資を行っています。M&Gのプラットフォーム投資では、アセットバック・ファイナンス、アーリー・ステージのプライベート・エクイティ投資、ファンド投資および共同投資という、3つの領域において自社で培った確かな専門知識を活用しています。

こうしたプラットフォームは一度軌道に乗れば、分散された特殊資産への安定的なアクセスが期待できます。これには、金融資産、ロイヤルティ収入、債権など、通常契約に基づく継続的なキャッシュフローを生む資産や、航空機・鉄道車両・自動車フリートなどの実物資産が含まれます。これにより、投資規模の拡大とプラットフォームの拡張が可能になります。

私たちは、既存のGP（ジェネラル・パートナー）との関係においても、また新たなセクターでのプラットフォーム創出を通じても、大きな成長機会があると見ています。

投資元本は変動し、投資から得られる利益は上昇することもあれば、下落することもあり、お客様の投資元本は保証されません。過去の運用実績は、将来の成果を示唆するものではありません。また、投資の推奨、助言、または将来の見通しを示すものではありません。本稿に記載されている内容は執筆時点におけるM&Gの見解であり、投資に関する推奨、助言に該当するものではありません。当資料は、一般的な情報提供を目的としており、金融商品取引業登録に基づく業務または当社関連会社が組成するファンドの持分等の勧誘を目的としたものではありません。

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