グローバル不動産見通し2024：高金利環境と新しいパラダイムに適応

「より高い金利をより長く」の観測が高まるなかで、世界の不動産市場はこの新しいパラダイムに徐々に適応しているように見えます。不動産利回りは上昇していますが、金利の上昇水準ほどではなく、利回り差が通常の水準に戻るには一層の価格調整が必要だと指摘する関係者もいます。しかし、果たして不動産投資のパフォーマンスは、債券に対するスプレッドが厚いときだけが良好だと言えるのでしょうか。スプレッドが厚くなくても他の要因によってパフォーマンスが良好であることはないのでしょうか。

インフレ圧力などの逆風が世界経済で渦巻くなか、M&Gは、地域や物件種類による構造的・循環的要因を考慮して賃料上昇の見通しを評価します。投資家は物件価格の上昇に目を向けがちですが、魅力的なインカム収入獲得の機会はないのでしょうか。今回のグローバル不動産見通しでは、投資の機会およびリスクについて解説します。